OUTBACKで生まれたちょっといいお話集

ただ必死に仕事を覚えることだけを考えていました・・・

品川港南

OUTBACKER | MASAOさん
2026 Vol.12 Episode16

 私がアウトバックに入ったのは10年ほど前。当時の私はフリーターで、右も左も分からない状態。ただ必死に仕事を覚えることだけを考えていました。一匹狼のように黙々と作業をこなし、誰かと笑う余裕もなかった気がします。
 ホールの仕事には、サーバー、ホステス、バーテンダー、トレーナー、といくつかのポジションがあります。入社してわずか2ヶ月で、マネージャーから「ホステスをやってみようか?」と声をかけていただきました。
 「入ったばかりなのにもう次のステップ?」 普通なら驚くところですが、当時の私は、ただ前しか見ておらず、「任せてください!」という勢いだけで突き進みました。ところが、現実は甘くありません。先輩に教わる日々の中で、思うようにできない自分に、怒りすら覚えました。毎晩、携帯に“できたこと”、“できなかったこと”、“学んだこと”をメモしながら帰ったあの日々。あの悔しさが、今の私を作ってくれたのだと思います。
 やがて少しずつ自信がつき、私は次の挑戦を望みました。「バーテンダーをやりたいので、レシピをください!」そう頼んだときの自分は、少し強がっていたのかもしれません。けれど、半年後にはバーテンダーとしてカウンターに立っていました。信頼して任せてもらえた“喜び”が、胸いっぱいに広がった瞬間でした。
 ある、日そんな私によく話しかけてくれる同僚ができました。Mさん。彼女は人見知りで有名でしたが、なぜか私には心を開いてくれたのです。一緒に笑い、飲み会に参加し、気づけば私は一匹狼を卒業していました。仲間と過ごす時間の“楽しさ”を知ったのです。それから10年。数えきれないほどの出会いと別れがありました。卒業していく仲間、もう会えないお客様。思い返すたびに、“哀しさ”と”人生の豊かさ”を同時に感じます。
 渋谷店から品川港南店へ。新しい環境でも、私は多くの人の“物語”と出会ってきました。教えられる立場から、教える立場へ。トレーナーとして、人の成長を支える喜びも知りました。アウトバックには、美味しい料理と温かなホスピタリティ、そして何より“人の物語”があります。働くスタッフにも、訪れるお客様にも、それぞれの人生と想いが交わる瞬間がある。その“瞬間”こそが、まさに一期一会、その“瞬間”に感じる喜怒哀楽こそが、人生の彩りである。