一瞬の戸惑いの後、これは尋常ではないと直感しました。
それは、少し息抜きができる休憩時間中のことでした。ディナータイムの忙しさに備えて、ホッと一息ついていたまさにその時、私は突然体に異変を感じました。
言葉が上手く出てこない、視界がグルングルン回って立っていられない…。一瞬の戸惑いの後、これは尋常ではないと直感しました。
「なんとか連絡しなければ…。」
少しお店から離れたところにいたが、かろうじて電話をすることが出来ました。
「ちょっと無理…。」
すぐに異変に気付き駆けつけてくれたのは同僚でした。私の変化や様子を見て、異変の重大さを察してくれました。
迅速な対応。休憩中の出来事でしたが、その情報は、瞬く間に職場全体に広がりました。店長はすぐに駆けつけ、私の状態を見るや否や、迷うことなく大きな声で指示を出します。
「すぐに救急車を呼んで!!」
周りに集まった施設の方々も、テキパキと連携を取り、私を車いすに乗せ、迅速な対応で私をサポートしてくれました。そのおかげで、すぐに病院へ搬送されました。診断は脳梗塞。もしあの時一人だったら…。店長や皆のサポートが、私の未来を救ってくれたのです。
復帰への道のり。入院とリハビリを経て、職場復帰までおよそ一か月の月日が必要でした。その間、私は一つの大きな安堵と、心強さを感じていました。会社は、私が療養に専念できるようにと、休職中の給料を全額支給してくれたのです。経済的な不安を感じることなく、治療に集中できたことは、何事にも代えがたい支えとなりました。
そして、ようやく迎えた職場復帰の日。症状を考慮し、私に任されるのは簡単な作業だけでした。他の同僚たちは、今まで私が担当していた業務まで引き受け、そのしわ寄せで、しばらく彼らに迷惑をかけてしまったのは間違いありません。温かい職場。それでも、誰一人として私を疎ましく思う人はいませんでした。
「無理しなくていいよ、ゆっくりね。」、「何かあったらすぐに言ってね。」
彼らはいつも温かい言葉をかけてくれ、私のペースを尊重してくれました。重いものを持とうとすれば、さっと手が伸びて代わってくれる。ミスをしても笑ってフォローしてくれる。その優しさは、私にとって何よりのリハビリでした。
この出来事を通じて、あの時、私の元へすぐに駆けつけてくれた店長や同僚。休職中も支えてくれた全ての本部スタッフや、関わってくれた全ての方々に、感謝の念を抱かずにはいられません。私の脳梗塞という突然の出来事は、職場の絆、そして人々の温かさを再認識させてくれる、かけがえのない経験となったのです。
