私は今とても幸せだと思う。幕張店には“サイフルさん”という、平日も休日もいつもご家族でご来店される常連のお客様がいる。
私は今とても幸せだと思う。幕張店には“サイフルさん”という、平日も休日もいつもご家族でご来店される常連のお客様がいる。独り立ちをしてからすぐに、サイフルさんのテーブル担当をする機会があった。周りのスタッフからも、「常連のお客様だから頑張ってね。」と言われ、戸惑いもあったが、なんとかその日は乗り越えることができた。それから月日は経ち、何度かサイフルさんを見かけることがあった。そんな中で、先輩のRIONさんは、サイフルさんのテーブル担当でなくても、毎回挨拶をしに行っているのを見て真似しようと決めた。その日から、サイフルさんがご来店されたら挨拶をしに行き、テーブル担当をすることがあったら、元気よく接客をして、仕事とは関係ないプライベートの話をしたりしました。電話のご予約を頂いた時も、「TAKUMIさん!」と電話越しでも声を覚えてくださり、あっという間に距離を近づけることができた。
そしてある時、私が一年近くカナダに行く予定があることを、サイフルさんにお伝えした。それから数日が経ち、サイフルさんがご来店された。テーブル担当ではなかったが、いつも通り挨拶をしに行ったら、「渡したいものがある。」と言われて、サイフルさんが働いている会社のロゴがプリントされているマグカップとお手紙を頂いた。とても嬉しくて、もちろんサーバーたちに自慢するため、“sharing”をした。お手紙には、“We will miss you.”や”Good luck”、”いつも楽しんでいるよと”と、英語の文章で書かれていた。後に聞いた話では、オープン前にTAKUMIが今日出勤しているかどうか確認の電話もあったそうだ。
この体験から、食事をする人、提供する人に関わらず、仕事中でも分け隔てなく、会話をして笑ったりできることの重要性に気付かされた。もちろん担当するテーブルのお客様とは、少しでも会話をするように心掛けているが、日本人ではないからといって、話すことを恐れてはいけない、ということも感じることができた。このストーリーは、お客様と距離を近付けることができた結果で生まれた出来事であるため、他のサーバーの人たちにもできるし、実践してもらいたい。このように、互いに応援し合える関係性を作り上げることで、想像したことのない出来事に巡り合うことができる。お客様との接点を見付けて、会話をして、楽しく接客することの良さに改めて気付かされた。私は今とても幸せだ。